ピアノのグリッサンドとは
ピアノ演奏のテクニックの中の一つに「グリッサンド」という演奏技法があります。グリッサンドはポピュラー音楽を弾くときには特によく使われる奏法で、かなり華やかでかっこいい印象を与えることができます。
グリッサンドは特に難易度の高いテクニックというわけではありませんが、やり方によっては指が痛くなってしまうといった経験がある人もかなり多いと思います。ひどい時は皮がむけてしまったり、血が出てしまうこともあります。
ここでは、そんなピアノのグリッサンドを弾くときにできるだけ痛みがなく、スムーズに弾くための弾き方やコツについてご紹介していきます。
グリッサンドの弾き方
グリッサンドとは、音を飛ばさずに連続で一音一音滑らせるように弾く演奏法です。内側から外側に向かって弾く場合と、外側から内側に向かって弾く場合があります。
内側から外側に向かって弾く場合
右手で低い音から高い音へ向かって弾くときと、左手で高い音から低い音へ向かって弾くときがこれにあたります。この時は基本的に中指(3番の指)を使います。
外側から内側に向かって弾く場合
これは逆に、右手で高い音から低い音へ向かって弾くときと、左手で低い音から高い音へ向かって弾く場合です。この時は基本的に1番の指である親指を使って弾きます。状況によっては人差し指を使うこともあります。
黒鍵のグリッサンド
あまり頻繁に出てくるものではありませんが、黒鍵のグリッサンドというのもあります。黒鍵の場合は中指と薬指を使うことでスムーズに弾くことができます。
グリッサンドのコツは?
まずグリッサンドをスムーズに弾くためのコツは指のどの部分で弾くかが重要になります。指先の腹で弾くのがいいという人もいますが、実は爪で弾いたほうが痛くなくてスムーズに弾けます。
もちろん曲のシュチュエーションによっては指の腹で弾くべき場面はありますが、基本的には爪の部分で弾くことで、皮膚にあたって指を痛めてしまうということは最小限に抑えられます。
もう一つ大切なのが、グリッサンドを弾く時の手の角度です。基本的に指を痛めないためには浅めに鍵盤を滑らせます。深くなってしまうと指が痛くなりやすく、なめらかに弾くのが難しくなります。
ただ、角度で音の強弱を変化させることもでき、浅い角度だとピアノのグリッサンド、深い角度だとフォルテのグリッサンドとなります。